「内装も含めてブランディングをしている『トゥモローランド』などは難色を示しました。初めはなかなか了承していただけませんでしたが、『日本のドメスティックブランドで感度が高い御社にお客様の買い回りの中心になってほしい』と理解を求めました。その結果、改装した3月に過去最高の売り上げを記録してくれました」(佃氏)
この動きを後押ししたのが、新設された「マーケティング部」の存在だろう。
「これまでは婦人服担当がマーケティングも行っていたのですが、もっと第三者的な意見が必要だということで、2014年にマーケティング部を新設しました。彼らは『デパート側の都合や取引先の都合は、お客様には関係ない。もっと自由に買い回れる売り場づくりが、お客様にとって価値がある』と遠慮なく指摘してくれました」(佃氏)
結果が出るまでに通常2年はかかるといわれる売り場改革だが、わずか半年足らずで、前年比120%の売り上げを記録するまでに成長を遂げた。佃氏は安堵の表情を浮かべ、こう話す。
「思ったより早かったなと思いますね。ただ、これが完全復活だとは思っていません」
撮影/深澤慎平
※女性セブン2017年9月14日号