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再雇用62歳男性の地獄 「家を出るとき現役時代より暗い気持ちに」

再雇用されたものの、厳しい現実が待ち受けることも

再雇用されたものの、厳しい現実が待ち受けることも

 新卒から38年勤めてきた鉄鋼メーカーで60歳の定年を迎え、再雇用された62歳の男性。会社に行くのは週3日に減ったが、家を出る時は現役時代よりも暗い気持ちになるという。

「家に長くいても妻が嫌な顔をするだけだし、先のことを考えたら安定した収入は確保したい。働き続ける以外の選択肢はないですよ。

 でもね、再雇用される時に、これまでと同じ営業部門での勤務を選んだのが“地獄”の始まりでした。かつての部下が上司になり、敬語を使うのもおかしいから今まで通りに話しかけているのですが、向こうからすると説教されているような気分になるんでしょうね。声を掛けるだけで嫌な顔をする。給料は3分の1に減って、仕事も学生でもできるような書類整理ばかり。プライドを捨てなければ耐えられませんよ」

 この男性の会社では63歳になるタイミングで“65歳まで会社に残りたいか”と希望を聞かれるという。男性は来年に決断を迫られることになるが、「退職して、シルバー人材センターに登録することになるでしょうね……」と深くため息をつくのだった。

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