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「いざなぎ景気」再びの声 現実は「残業代ゼロ法案」で年収ダウン

「企業はむしろ、安倍政権の働き方改革に呼応して労働時間の削減に熱心です。働く人の健康のためという建て前ですが、残業代を抑制してベースの賃金も上げないとなると、残業代を生活費として当て込む若い世代には特に痛手が大きい。消費を抑制して景気を停滞させるリスクも出てくる」

 さらに秋の臨時国会では「残業代ゼロ法案」が提出される方針も明らかになっている。

「法案に含まれる『高度プロフェッショナル制度』は、年収1075万円以上の高度な専門職について、働いた時間ではなく成果で評価するという仕組みです。労働組合側は“どんどんタダ働きの残業が増やされる”と反対していますが、経営側にとっては長年の悲願だった制度。法案が通れば、今度は年収基準の引き下げにも動き出すでしょう」

 労働者に恩恵のある真の経済成長は訪れず、賃金カットの大波がサラリーマンを飲み込もうとしている。

※週刊ポスト2017年9月22日号

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