しかし、欧米先進国のライフスタイルは、たとえば夏のバケーションをイタリアは2か月、ドイツは1か月、アメリカでも2週間ほどまとめて取り、家族そろって優雅な休日を楽しんでいる。
この彼我の差について家庭で議論し、どうすれば自分たちの人生が、もっと豊かで楽しいものになるかということを考えるべきなのだ。
ここにきて日本でも、ようやく地域ごとに小学校・中学校・高校の夏休みなどの一部を別の時期にずらして大型連休とする「キッズウイーク」の導入が検討されている。これは盆暮れやゴールデンウイーク、シルバーウイークなどに集中している休みを平準化できるので、国民にとっても観光業にとっても非常に良いことだと思う。ただしそれは、政治家が選挙対策で乱発してきた国民の休日を削る政策と連動することが前提条件だ。
もう一つ重要なことは「自営」が「自衛」につながる、という考え方だ。50代になったら配偶者と相談しながら月々15万円ぐらいのキャッシュを稼げるビジネスにトライし、それを定年後に拡充していけば、老後の不安を一気に解消することができる。息子や娘がいたら、一緒にやってもよいだろう。
政府は将来的に年金支給開始年齢を70歳くらいまで引き上げようとしているが、これは国民を奈落の底に突き落とす超悪政である。政府は、国民は消費税増税には敏感に反応しても、ライフプランがないから年金支給開始年齢の引き上げには黙っている、と高を括っているのだろう。となれば、最悪の事態に備えて定年後も自分で稼げるようにすることは、これから最も大切なスキルとなる。