現在、国有地を8億円引きで払い下げた問題は大阪地検特捜部が立件が可能か調査中だが、これまで明らかになった証拠によると、近畿財務局が森友学園の支払いをゼロに近づけるように地中のごみ撤去費を水増ししていた可能性が高まっている。
つまりこの問題の主犯は、財務省だったと考えることができるのだ。その動機は総理夫人のスキャンダルを作り出して退陣に追い込もうとしたというのと、官邸の経産省支配にあせった財務省がご機嫌を取ろうとしたとの説があるが、それはさておき、仮に財務省内から逮捕者が出るような事態となれば、同省の信頼は地に落ち、消費税の引き上げなど主張できなくなるだろう。
そうした状況下で、いまから1年後、2018年の夏頃に安倍総理が消費税の凍結あるいは引き下げを大義として、解散総選挙に打って出たらどうなるか。おそらく自民党が圧勝し、その勢いで憲法改正の国民投票に臨めば、過半数の支持を得られると目論んでいるのではないか。
当然ながら、消費税の凍結あるいは引き下げは日本の株価にとって好材料となる。都心の不動産バブル崩壊で株式市場に悪影響が出たとしても、凍結なら現状と同水準の日経平均株価2万円まで回復、引き下げなら2万5000円程度まで上がってもおかしくない。一方、都心の不動産バブル崩壊に消費税率引き上げが加わった場合、1万2000円程度まで大きく下がる可能性が考えられるだろう。