同じような仕事なのに、雇用形態や会社、立場などが違うことで、給与や待遇が違ってくることは、一般社会においては普通にあり得る。それは芸能界でも同じで、例えばアイドルとお笑い芸人では、天と地ほどの差があるようだ。
元お笑い芸人だったAさんは、「芸人時代、生放送のバラエティ番組のアシスタントを3年間やっていたことがありました。アシスタントは私たちコンビのほかに、駆け出しのアイドルが2人。スタジオの後ろで笑顔を作ったり、ボードなどを運んだりするのが仕事。私たちコンビは、アシスタント業務のほかに番組スタートの前にする前説と、番組が終わった後の客の送り出し(※記念品を配ってお客さんを見送る)こともしていました。1日の拘束時間は3時間くらいだったと思います。それで1回2000円、1か月のギャラは8000円でした」と話す。
Aさんは当時、駆け出しアイドルの2人も同じくらいのギャラだと思っていたが、ある日楽屋で「この番組があると助かるんだよね~」「そうそう、1回1万円だから大きいよね~」というアイドル2人の会話を偶然聞いて愕然としたという。仕事の量は自分たちが倍以上なのにも関わらず、給料はアイドルが5倍も得ていたのだ。「しかも、アイドルは別のプロダクションではなく同じプロダクションだったので、より驚きました」(Aさん)