長財布から二つ折り財布に戻してからの変化
一方で、この長財布に「超一流ビジネスエリートたちには当てはまらない」と真っ向から反論しているのは、ファーストクラスで数多くのVIP客を見てきた元CAの美月あきこ氏だ。ニュースサイト『プレジデントオンライン』の「なぜ超一流ほど”二つ折り財布”を選ぶのか」という記事で、「ファーストクラスの常連であるビジネスエリートの方々が多く使っていたのは、二つ折りのシンプルな財布」という経験談をつづり、こう持論を展開している。
〈特定のブランドにこだわっている様子はなく、使いやすさ、スーツの内ポケットにスマートに入る大きさを重視しているようでした。もちろん、財布がお札やカード類でパンパンになっていることはありませんでした〉
美月氏によれば、ブランドロゴが全面に刻まれた高価な財布は、ビジネスクラスとエコノミークラスほど所有者が多いのだとか。実際に、二つ折り財布を使っている人はどう感じているのか。前出のAさんとは逆に、2年前に長財布から二つ折りに変えたという男性会社員のBさん(35)はこう語る。
「いかにも高価そうな長財布は“成金”みたいな気がして嫌だったのと、純粋に使いにくかったので、今は二つ折りにしています。いつも身軽でいたいので、やはり、財布は小さい方が良いですね。それから、私はよく海外に行くのですが、日本と違って紙幣がくしゃくしゃのことが多いこともあり、気兼ねなく紙幣を畳める二つ折りのほうが使いやすいです」
Aさんは長財布にしてから金銭感覚がシビアになったというが、Bさんは二つ折り財布にしてから変化が起こったという。
「これまで、“無駄使いをしているな”という買い物は結構ありましたが、二つ折りにしてからは、そもそもお金をほとんど入れなくなったので、結果的に衝動買いが減ったように思います。クレジットカードは大きな買い物の時しか使いませんし、少額の買い物はスマホを使って電子マネーで決済。もはや財布そのものがいらないような気もしています」(Bさん)