世界の大手自動車メーカーは競って自動運転、無人運転の実用化を進めている。世界中で政策による新エネルギー自動車への転換が急速に進んでおり、自動車メーカーは激動の時代を迎えつつある。電気自動車製造では巨大市場を背後に抱える中国企業を中心に新規参入が増えるだろうが、自動運転、無人運転技術も競争力の源泉となるのであれば、資金力に勝る世界の大手自動車メーカーが有利となるのではなかろうか。
中国メディア(テンセント財経、10月2日)が、自動運転、無人運転で有望な企業をランク付けしている。ここではその一部を紹介したい。
第1位はフォードである。2021年にはタクシー用、共用サービス用として無人自動車を販売する計画がある。今年、フォード傘下企業による無人運転試験がアリゾナ、ミシガン、カリフォルニア州で行われ、合計100台の車両がテストに使われた。2005年に国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Projects Agency)によるロボットカーレースに参加して以来、無人運転自動車の開発を続けている。
昨年8月、フォードとバイドゥは共同でレーザー技術を用いたセンサーを製造するアメリカ・ベロダイン・ライダーに1億5000万ドルの投資を行った。今年2月には、自動運転向け人工知能の開発を手掛けるアメリカのベンチャー企業であるAI社に、今後5年間で10億ドルを出資すると発表した。さらに、今年9月27日には、アメリカの配車サービス大手のリフトとの提携を発表している。