季節はすっかり秋──だが、季節に関係なくいつも気になるのは家計のこと。外食産業や宅配、電気やガスなどが続々値上げを発表し頭を抱えるなか、朗報だ。春から続く小売業界の値下げの波が、この秋さらに“ビッグウェーブ”になっている。
まずは、定価販売のイメージが強かったコンビニ。4月から5月にかけてセブン-イレブン、ローソン、ファミリーマートが日用品を中心に5%程度を値下げしたのは記憶に新しいが、今秋も続く。セブン&アイ・ホールディングス広報センターの伊藤真由美さんが値下げの理由を説明する。
「近くて24時間営業しているコンビニで、重たいものやかさばるものなどを買いたいというニーズが広がってきています。利便性に加えてお客様が納得できる価格を実現するため、一部の商品価格を見直しました」
ローソンは大手メーカーのトイレ用洗剤や食器用洗剤など29品目を値下げした。こうした動きは拡大。この秋、大手スーパー各社から無印良品、家具大手のイケアまで値下げの波が広がっているのだ。
イオングループのスーパーを展開するイオンリテールは、8月25日からイオン、ダイエー、マックスバリューなど全国の約2800店舗で、PBブランド「トップバリュ」商品を平均10%値引きしている。もともと大手メーカーより格安なPB商品が値下げの中心というから、その価格はさらにお買い得ということになる。