ネット通販が広く普及している現代社会。利用者が増える一方で、宅配業界は慢性的な人手不足に喘ぎ、運賃の値上げを断行せざるを得ない状況となっている。その影響もあり、最近ではネット通販が、徐々に不便なものになりつつあるとの声も聞こえてくる。
都内に住む40代前半の男性会社員・Rさんは、3年くらい前までは頻繁にネット通販を活用していたが、最近はあまり使わなくなったという。
「これまでアマゾンやヨドバシ・ドット・コム、タワーレコード、ZOZOTOWN、楽天市場など、様々な通販サイトを使っていました。買うものは本やCD、DVD、家電や洋服などです。でも、最近はこれらの通販サイトを使う頻度はかなり落ちました。最大の理由は、配達が不安定なこと。そして、在庫切れが多いことです」
“配達が不安定”というのは、どういうことなのだろうか。
「以前であれば、購入時に配達時間を指定すれば、ちゃんとその時間に届けられていたのが、時間指定をしてもその時間に届かないというケースが増えてきたんです。ほかにも、マンションのエントランスのインターホンが鳴ってオートロックを解除したのに、すでにそこに配達員の姿はなく、不在通知がポストに入っていたり、逆に届いていないのに“配達済み”の通知が来たりしたことも。さすがにその時は配達業者に問い合わせたのですが、“後で届けるつもりだった”とちょっとよく分からない説明をされました……」(Rさん)