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消費者の「ネット通販離れ」を誘引する配達と在庫切れの問題

 流通業界に詳しいジャーナリストはこう話す。

「一部の宅配業者ではあまりにも人手が足りないがゆえに、時間指定が守られなかったり、荷物の追跡ができなかったりといったことも増えています。そういった業者は、クレームの電話を入れても、“ただ今混み合っています”という自動メッセージが流れるばかりで、受け付けてもらえないことも多い。さすがに荷物がまったく届かないというケースはまれですが、指定した時間に届かないというのは、買い物をした消費者にとってみたらかなりのストレスでしょう」

 通販サイトでは、購入者は宅配業者を指定できないことがほとんど。実際に荷物が発送されてみないと、問題ない宅配業者なのか、“ハズレ”の宅配業者なのかわからないのだ。

「日中家を空けることも多く、いつでも受け取れるということでもないので、宅配業者が決まっている通販サイトは安心して利用できますが、どこの業者が使われるかわからないサイトは極力使わないようにしています」(Rさん)

在庫の取り寄せをするなら実店舗のほうがラク?

 通販サイトを利用する際に不便に感じるのは、商品の予約や取り寄せだとRさんはいう。

「通販サイトにもよりますが、現在在庫がない商品でも“予約”や“取り寄せ”といった形で注文することができます。でも、それが数日中に入荷できる状態なのか、数か月かかるのか、はたまたメーカーの在庫もない状態なのか、一見してわからないことも多い。その状態で注文してしまうと、手に入るかどうかわからないまま、時間を過ごさなくてはいけません。

 もし、他のサイトや実際のお店で、注文した商品の代わりになるような物が売られているのを見つけても、“ネットで注文しちゃてるから……”となかなか買えずに、時間ばかりが経ってしまう。だから、確実に在庫がある状態でないと、ネット通販は使わないようになりました」

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