ただし、鳴り物入りで登場する「つみたてNISA」は20年間非課税で長期投資向きとされる。そのため「60歳以降の投資には不向き」とも言われるが、その点はどう考えればいいのだろうか。藤野氏が続ける。
「『20年間非課税』や『積み立て』という言葉から“現役世代向けの投資”と想像されがちですが、20年の間はいつでも払い出せますから誰にとっても得な制度です。老人ホームの入居や予想外の入院など、まとまったお金が必要になった時にはその時点で解約すればいい。金融庁も長期投資向きという条件で対象投信を選定している。平均寿命が延びている中、老後資産にも長期投資の視点を入れることはより重要になってくると思います」
※週刊ポスト2017年11月3日号