以上から、共働き夫婦で、妻が産休・育休中の方の年末調整・確定申告の大きな流れをまとめました。
【1】夫婦とも年末調整を通常通り行う（保険の控除書類の提出など）
【2】夫は、年末調整時に妻が扶養に入れる所得であることがわかっていれば年末調整時に配偶者控除（配偶者特別控除）の申請
【3】翌年年始以降に1年間の医療費を算出、家族分を合算
【4】医療費控除を申請できるのであれば夫が確定申告（年末調整時には妻が扶養に入れることがわからず、この時点でわかったら、配偶者控除も同時に申告)
となります。医療費控除の確定申告は難しくありません。確定申告の専用サイトに入力フォームがありますのでそちらを利用し、領収証などを用意し源泉徴収票とともに税務署に届け出れば完了です。わからない時は税務署の窓口で相談することもできます。
医療費控除の還付申告だけなら、5年以内であればいつでも申告可能です。2017年の申告は2022年の年末までに行えばよいので、2～3月の繁忙期を避ければ税務署の担当者がゆっくり丁寧に教えてくれますよ。
◆しみず・あや／CFPR、1級FP技能士、住宅ローンアドバイザー、証券外務員I種。30歳でファイナンシャル・プランナーとして独立、長野・東京で活動中。主に30～40代の「普通のくらし」を求めている方への「自分がお客様の立場だったらどういう判断をするか」を軸にお金の持ち方・つかい方のアドバイスに力を入れている。ライフプラン作りから資産運用まで老後にわたる継続的なサポートすることを事業理念として活動している。HPはhttp://www.fp-saku.com/。
