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話題の「ソーシャルレンディング」、その仕組みと潜在リスク

 ソーシャルレンディングと比較対象になりやすいのが、クラウドファンディングです。ソーシャルレンディングはクラウドファンディングの一つです。

 クラウドファンディングには種類がいくつかあります。「寄付型」は被災地支援など社会貢献の意味が強いタイプで、投資した人には見返りはありません(御礼の手紙などが届くときはあります)。「購入型」は、例えば新商品開発などのプロジェクトを支援しつつ、商品が完成したらそれを受け取れるというものです。そして「融資型」が、ソーシャルレンディングと呼ばれます。

 投資した資金に対して、毎月決められた利子分が分配金として投資家へ還元され、満期に元本が一括返済されるケースが多くなっています。また、資金調達した企業の都合で、予定より早く返済されることもあります(繰り上げ償還と呼ばれます)。

 クラウドファンディングの「購入型」などでは目標金額に達しないと取引が成立しないことがありますが、ソーシャルレンディングでは募集額に達しなくても取引は成立します。また、募集額以上の投資はできないのもソーシャルレンディングの特徴です。

借り手の企業名は公表されない

 ソーシャルレンディングは金融機関が融資しにくいプロジェクトに投資するというリスクがあるので、設定される利回り(リターン)は高い傾向があります。

 企業側は今まではできなかった資金調達が可能となり、投資家はリターンの大きな投資先の一つとして選択肢が増える。それ自体は良いことですが、注意も必要です。出資先の企業の業績によっては返済ができなくなる可能性がありますし、ファンドの設定・管理を行なうソーシャルレンディング事業者自体に業務改善命令が出されて、業務休止となったこともあります。

 ファンドごとに保証や担保がついているケースもありますので、それらを踏まえて投資先・事業者を見極めることが重要になってきます。

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