ちなみに財務省資料では年収を5段階に分類してそれぞれの必要経費を試算している。
最も低い年収約354万円のケースはもっとつましい。必要経費が年間13万円で、そのうち衣料費は8604円。どう考えてもこの金額でスーツを買うのは難しい。財務省が「収入が低い人はスーツを着るな」と考えているとしか思えない金額設定ではないか。
こうした試算をもとに、財務省は「サラリーマンは必要経費を4%しか使わなくて済んでいるはずだから、控除を大きく減らせるはずだ」という主張だ。
※週刊ポスト2017年11月17日号