昔からの「県民性」によって、お金とのつきあい方が県によって大きく違う日本。お金にまつわるランキングをのぞいてみると、意外な相関性が見えてくる。
たとえば、“全47都道府県幸福度ランキング2016版”で見事1位に輝いたのは福井県。2011年のウェザーニューズの調査によると、お賽銭の全国平均額は、149.3円。最も額が多かったのは福井県の238.9円だった。幸福度No.1の背景には、神様のご利益があったのか? 地域性分析を専門とする岩中祥史さんが解説する。
「福井は、言わずと知れた浄土真宗王国で信仰心が厚い。お賽銭額の高さで、神様への感謝を示しているのでしょう。2位の奈良にも神社仏閣が多く、神仏に浄財を捧げることにまったく抵抗がない風土。お賽銭を捧げるという行為も日常生活の一部と認識しているはずです。
反対にお賽銭をケチる徳島(お賽銭金額ランキング47位)や愛媛(同45位)は、“お金より体で”との考え方。八十八箇所参りこそ神仏に対する真心を示すものと思っていて、お賽銭は重視していないのでしょう」(岩中さん)