米国のトランプ大統領が離日した11月7日、日経平均株価は大幅続伸し、その日の終値は2万2937円60銭と、1992年1月以来25年ぶりの高値を付けるなど、バブル崩壊後、初めての領域に突入した。それは、これからの相場が、過去の前例を踏まえた予測さえ難しくなったことを意味する。この先の展開をフィスコ株式・為替アナリスト、田代昌之氏が予測する。
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下落に転じるタイミングはそう遠くないかもしれない。日銀が金融緩和の一環として続けているETF(上場投資信託)の買い入れが止まる時、それは始まる。
現在の株高は好調な企業業績が根底にあるとはいえ、日銀による年6兆円規模のETF買い入れの影響力も非常に大きい。今年に入って、日銀のETF買い入れだけで、日経平均を4000~5000円押し上げる効果があったといわれており、まさに「官製相場」と化している。
そうした異常事態はいずれ解消に向かうため、その時期について市場関係者は気を揉み、様々な見方がされているが、私は早ければ2018年の年明けにあってもおかしくないと見ている。
根拠としては、ここにきて日銀のETF買い入れのペースがダウンしていることが挙げられる。日経平均をはじめ日本株の指数が上昇していることから、買い入れを行なう必要がなくなっているからだ。