加えて、2018年の年明けには、同年4月に任期切れとなる日銀の黒田東彦総裁の後継問題がスポットライトを浴びてくる。そうなれば日銀によるETF買い入れの出口論も話題に上ってくる。
日銀がETF買い入れを止める可能性が浮上すれば、投資家たちは黙っていない。たちまち「売り」が先行し、日経平均が2000円程度急落する可能性は十分あり得る。
そして、実際に日銀金融政策決定会合でテーパリング(量的金融緩和の縮小)を示唆するようなコメントが出てくれば、さらに2000円程度下落してもおかしくない。そのうえでETF買い入れストップなどが正式決定されれば、さらなる下落に見舞われ、日経平均は1万6000円程度まで値下がりする可能性まで考えている。
【プロフィール】たしろ・まさゆき/1979年生まれ。新光証券(現みずほ証券)、シティバンクなどを経てフィスコ入社。現在、日経CNBCやラジオNIKKEIで解説やキャスターを務める。
※週刊ポスト2017年11月24日号