11月7日、日経平均株価は大幅続伸し、その日の終値は2万2937円60銭と、1992年1月以来25年ぶりの高値を付けた。その後、9日には一時2万3000円を突破するなど、騰勢は増している。この勢いはどこまで続くのか、第一生命経済研究所首席エコノミスト、永濱利廣氏が読み解く。
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上がるか下がるかを考える時、重要なのがアベノミクスの継続だ。今の日本の株高を支える外国人投資家にとってアベノミクスは好調な日本経済の指針。このまま安倍政権が経済政策を変えなければ、少なくとも2018年には2万5000円程度までは上がるだろう。
問題は来年秋の自民党総裁選以降もアベノミクスが続くのか、ということだ。仮に安倍晋三・首相が敗北すれば、この上昇トレンドはなくなる可能性が高い。
アベノミクスからの脱却となる「ABEXIT(アベグジット)」に伴って外国人投資家の日本離れが始まるに違いない。2019年以降は五輪特需や米経済の“ピークアウト”という不安材料もある。