人間誰しも息抜きは必ず必要。しかし何とかお金をかけずに余暇を楽しく過ごす方法はないものだろうか。40代の男性・Hさん(銀行員)の趣味は「ブレイクダンス」だ。銀行員というお堅い職業とブレイクダンスという趣味は、あまり結びつかないようにも思われるが、Hさんはその趣味を仕事でも大いに活かしているという。
Hさんがブレイクダンスを始めたのは、大学生の頃のこと。「テレビで見たヘッドスピン(頭を支点にしてクルクルと回る技)をやってみたい」という単純なきっかけでブレイクダンスに興味を持ったHさんは、大学のブレイクダンスサークルに入り、ブレイクダンスを始めた。しかし憧れのヘッドスピンにたどり着くには、かなりの鍛錬を必要としたそうだ。Hさんがいう。
「もともと運動神経には自信があったのですが、体が硬かったので、まずはそれを何とかするのに時間がかかりました。サークルに入りたての頃は、柔軟運動や筋力トレーニング、ストレッチばかりやらされて、心が折れそうになりました。
ブレイクダンスの練習には、鏡とつるつるした床が必要です。ダンススタジオや体育館などが理想ですが、それにはお金かかるので、深夜に駅のコンコースや高層ビルのエントランス部分などで練習していました。毎日のようにそういった場所で練習しているうちに、1年ほどで何とかヘッドスピンができるようになりました」
ブレイクダンスサークルの仲間は、音楽好き、オシャレ好きが多かったものの、Hさんはそれらに対する興味はゼロ。それゆえ仲間とは今ひとつ話題が合わず、ヘッドスピンができるようになった後は、サークルから足が遠のいてしまったそうだが、ブレイクダンス自体は社会人になってもずっと続けているという。しかし、そのブレイクダンスがなぜ仕事に役立っているのか?