家を探す際、重視するのが騒音の問題。大通りや歓楽街の近くや、線路や踏切の脇などが騒々しいのは、誰でも分かることだが、中には住んでみないと騒々しさが分からない物件もあるという。不動産会社に勤務する40代の男性Yさんが、これまで出会った“思わぬ要注意物件”について振り返る。
「その物件は、丘陵地帯にある一軒家だったのですが、購入されたお客様から、『自転車のブレーキの音がうるさくてしょうがない』というクレームが寄せられたんです。そのお宅の前はかなりの急坂で、朝と言わず夜と言わず、整備不良の自転車のブレーキ音がキーキーと聞こえて、不愉快で仕方がなかったようです。その家が建った時は、まだ一帯の開発が進んでおらず、自転車も通っていなかったので、これは予想できませんでした」
売ったYさんの会社に責任はないものの、会社の好意により、道路のサッシを二重にする措置を取ったのだそう。一方、「1日に2度、超うるさくなる物件」もあったそうだ。
「これはベッドタウンのニュータウンの物件だったのですが、家が防災無線のスピーカーの真横にあり、毎日、正午と午後5時に爆音で音楽が流れるのです。私もその現場に立ち会いましたが、テレビの音がまったく聞こえなくなるレベルです。赤ちゃんなどがいたら厳しいでしょう」