同じく米国の指標でも、投資情報サイト『IPOジャパン』編集長の西堀敬氏は、米FRB(連邦準備制度理事会)が定める政策金利「FFレート(フェデラル・ファンド・レート)」を挙げる。
「FFレートは米国の短期金利の誘導目標を示すもの。これとは別に長期金利を示す米国債10年物の利回りがあるが、この両者が近づくにつれて米国株の上昇はピークを迎える」
現在のように米国景気が上向いているとFRBは利上げを進め、FFレートは上昇する。一方で長期金利は市場見通しの影響を受けるため、景気が悪くなる前に長期国債が買われ、金利は上がりにくくなるという相反関係がある。
「現在のFFレートは1.25%で、米国債10年物利回りの2.35%よりだいぶ低い。だが、FRBは今年12月から利上げする可能性が高く、FFレートは3か月に一度、0.25%のペースで上がるとの予測もある。そうなるとほぼ1年後に重なる。来年の夏には株価下落のサインが点灯する可能性がある」(西堀氏)
※週刊ポスト2017年12月1日号