人間、ウソをつかないのがもちろん一番だが、誰しも一度や二度は、見栄を張ってついつい“盛って”しまった経験があるだろう。ところが、都内のIT会社に勤務する30代の独身男性・Sさんは、女性に収入をそれとなく聞かれた際には、必ず収入を低めに言うそうだ。そうするに至った経緯をSさんが語る。
「私は小学校から高校までまったくモテなかったのですが、大学に入ってバイトに精を出し、ちょっと金回りが良くなった時、一瞬、彼女ができたことがあったんです。けれどもその彼女は食事代は出さない、ドライブに行ってもガソリン代も高速代も出さない、プレゼントは自分が渡すものの10分の1ぐらいの値段のものしか返って来ない。
いい加減呆れて問い詰めると、『お金いっぱい稼いでるんだからいいじゃない! ケチ!!』と、なぜか私が怒られた挙句、フラれました。『あぁ、金の切れ目が縁の切れ目、ってホントなんだ……』と実感しました」(Sさん。以下同)
その経験から激しい女性不信に陥ったSさん。その後、世間的に知られた会社に入り、「同年代の“中の上”」(本人談)程度の給料をもらうようになったが、合コンなどで「これぞ」という女の子に出会った際には、なるべく“お金がないアピール”をするようになったという。その最大の理由は、金目当ての女性への強烈なトラウマ体験だが、意外なメリットもあるのだという。