11月5日付の読売新聞「人生案内」にこんな悩みが投稿された──。投稿者は兵庫県の40代主婦。子供が小学校高学年になり、親しいママ友がこぞって働き始める中、彼女だけが専業主婦を続けていると、「なぜ仕事をしないの? みんな頑張っているわよ」と心ない言葉をかけられたという。
その主婦は「私は家事をそつなくこなします」と強調したうえで、こう述べる。
「専業主婦に満足していましたが、自信を持てなくなりました」
こんな悩みを抱える専業主婦は少なくない。かつて日本社会で“当たり前”とされてきた専業主婦という存在が、今、岐路に立たされている。
専業主婦に“逆風”が吹くなか、「専業主婦は2億円をドブに捨てているようなものなんですよ」と話すのは、47万部の大ベストセラー『言ってはいけない 残酷すぎる真実』(新潮社刊)の著者である橘玲氏だ。同氏は11月16日『専業主婦は2億円損をする』(マガジンハウス刊)を上梓し、再び世間を仰天させている。橘氏が専業主婦の「残酷すぎる真実」を打ち明ける。
「大学を出た女性が60才まで働いたとして、平均的な生涯賃金の合計は、退職金抜きで2億1800万円。なのに、現在の日本では10人のうち結婚を機に退職するのが3人、出産を機に退職するのが3人と計6人が専業主婦になる。お金がなくて当たり前です」(橘氏、以下「」内同)