日本の「専業主婦世帯」は720万世帯(「男女共同参画白書」2014年より)。35年前の1114万世帯に比べると、かなり少なくなっているが、世界的に見ればその割合は高い。
「専業主婦は2億円をドブに捨てているようなものなんですよ」と話すのは、47万部の大ベストセラー『言ってはいけない 残酷すぎる真実』(新潮社刊)の著者である橘玲氏だ。同氏は11月16日『専業主婦は2億円損をする』(マガジンハウス刊)を上梓し、再び世間を仰天させている。
同氏によると、大学を出た女性が60才まで働いたとして、平均的な生涯賃金の合計は、退職金抜きで2億1800万円。専業主婦はその得られるはずのお金を捨てているのだという。さらに、現在は配偶者控除など、専業主婦を守る制度が存在するが、今後は共働き家庭との「収入格差」がさらに拡大するのは必至だ。
「共働き家庭と専業主婦家庭の収入差は大きくなる一方です。しかも人口減と超高齢化に悩む政府は『女性が輝く社会』というスローガンに象徴されるように女性の労働力を求めており、この先、専業主婦を優遇する制度は廃止されるでしょう。年金も受給開始が遅くなり、受給額が減額されると予想されます。近い将来の苦境を乗り切るには、“生涯現役”、“生涯共働き”が何より重要なのです」(橘氏、以下「」内同)