中国工業情報化部(工信部)は12月14日、「新世代の人工知能(AI)産業発展を促進するための3年行動計画(2018~2020年)」を発表した。「中国製造2025」、「新世代人工知能発展計画」を実行し、人工知能産業の発展を加速し、人工知能と実体経済の深い融合を推し進めるための具体的な計画だとしている。
国務院は11月27日、「“インターネット+先端製造業”を発展させるための指導意見」(意見)を発表した。12月8日には、中国共産党中央政治局が国家ビッグデータ戦略第二次集団学習会を実施した。名称は勉強会だが、習近平国家主席が主導する“これからの戦略”を決める重要な会議であった。中国は立て続けに成長戦略を発表している。
今回の3年行動計画は、年限が短く定められているために、内容が具体的ではっきりしている。中国の産業振興の方針だけではなく、今後の人工知能のグローバルな発展の方向性がわかる内容でもある。
まず、基本原則だが、次の4点を挙げている。
(1)指導部がしっかりと指導し、地方政府と協力し、計画を体系化する。
(2)産業発展の弱点となる部分に対して、勢力、資源を集中させる。
(3)産学共同を進めたり、業界トップ企業が上流、下流の企業との協力を強化したりすることで国家が一丸となって計画を進める。
(4)国際協力を強化し、共有性の高い技術、リソース、サービスなどについて秩序ある開放を進める。