そこで考えておきたいのが、「転職」のタイミングです。自分のキャリアプランを少なくとも維持しつつ、できれば高めていくためには、業種や会社の浮沈に振り回されないほうがいい。そもそも終身雇用をはじめとする日本型雇用システムはすでに崩壊しているので、自らのキャリアアップのためにも転職は有効な選択肢といえます。
転職を考え始めるタイミングで最も多いのが、景気が悪くなったり、会社が傾き始めたりした時ではないでしょうか。しかし、実際には景気が悪化したり、自分の属する業界が傾き始めたりした時には、他の会社の門戸も狭くなっているものです。
むしろ景気がよくて、現在のように人手不足が叫ばれる時ほど門戸が開いており、転職が実現できる可能性が高まる。景気がいい時ほど転職を考えるチャンスなのです。
現在は戦後2番目に長い景気拡大局面とされていますが、給料も思うように上がらず、「実感なき景気回復」という声をあちこちで耳にします。しかし、失業率は3%以下と低く、有効求人倍率も43年ぶりの高水準となるなど、人手不足で引く手あまたな状況にあります。実際に行動に移すかどうかは別にして、こういう時だからこそ「転職のチャンス」ととらえ、その道を探っておくのも手ではないでしょうか。
50年仕事のできるキャリアプランをいまのうちから考えておきたいところです。