キャリア

「死ぬまで働く」時代、高齢者でもできる“おいしい仕事”の筆頭は?

 特別なスキルがなくとも真面目に仕事をしていれば、それなりの報酬が得られる、というわけだ。だが、それよりもっと“おいしい”仕事があるという。

「それは地方議員です。報酬を不正受給したり、不倫問題を起こしたりといった不祥事でもない限り、実はあまり人目につくこともなく、本来の仕事である議会の会期もせいぜい年間90日程度。そんなに働かなくても結構な報酬がもらえ、死ぬまで続けられる高齢者向けの仕事としては筆頭といえるでしょう」(同前)

 地方議員の報酬は、基本給である「歳費」に加え、ボーナスに相当する「期末手当」のほか「政務活動費」がある。それらを合わせた年収は、都道府県議で平均約2000万円、市議で平均約850万円、町村議で約400万円などといわれている。都道府県議に比べると、市議や町村議は少ないように映るかもしれないが、その分、議会の会期も短い。だが、議員になるためには選挙で当選しなければならない。

「地方の過疎化が進んで地方議員のなり手が減っているため、無投票で当選するケースも増えている。そうなると、面接などもしないで就職できてしまうようなもので、高邁な政策を掲げることもなく、ロクに働かなくても甘い汁を吸っている人もいるほどです。

 加えて、公務員の場合は地域の民間給与水準とあまり差が生じないように勧告がなされますが、議員報酬は自分たちが議会で決めることができる。これは相当おいしいといえるでしょう」(同前)

 もちろん、当選した暁には、税金から報酬を受け取る生活が始まるわけだから、その責任は重い。ロクに働かずに甘い汁だけ吸おうなど、もってのほかだ。だが、議員になるには何か特別な資格が必要なわけではない。政治に何も期待せず愚痴ばかりこぼしているくらいなら、いっそのことその世界に飛び込んでみるのもひとつの手かもしれない。

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