女性セブンの名物記者“オバ記者”こと野原広子が、アラカンの現実を気の向くままに告白する。今回のテーマは自ら経験した「ホテルの客室清掃バイト」についてだ。
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この年末年始、都心のシティーホテルでベッドメイク、つまり客室清掃のアルバイトに応募した私。
名前を言えば誰でも知っているホテルが、短期とはいえ60才の私を雇ってくれるだろうか。面接官は私の履歴書の、「Sホテルで客室清掃」という部分を見て(私は当時48才)、「経験者ですか」と目を輝かせてくれ、「ほぼ採用ですね」だって。だけど、「今年は高校生や女子大生も応募しています」とも。
ホテルの客室清掃員の制服は、リアル・メイド服だ。「面接で年齢の話は出なかったけど、やっぱり採用側は1才でも若い方がいいわねぇ」と、つい弱音が出る。
それだけに数日後、電話で「正式に採用させていただきたい」と言われたときは、思わずガッツポーズ。
「ありがとうございますッ!」
闘病中の父に付き添って、大学病院にいることも忘れて、大きな声を出しちゃった。