キャリア

還暦記者が客室清掃バイトに挑戦するも初日で敗北感味わう

 気持ちは焦る焦る。でも、体はバラバラ。何をしているのか、わからない。14時過ぎて、「どうですか~?」とWさんが現れたときは、4部屋目と格闘中。結局、タイムアウトだった。

「最初は仕方がないんですけどね」

 と言いつつ、Wさんは、水滴がついた蛇口、シャンプーの補充量、机の上の備品の位置等々、私の不備を1つ1つ、顔色ひとつ変えずに、目の前で直していく。そのたびに、私は「えっ!」「あっ!」と小さな悲鳴を上げっぱなしよ。

 家に帰ってベッドに身を投げ出したら最後、翌朝まで起きられなかったわ。

 初日に味わった敗北。でも、翌日、それを覆してくれるようなことも起こったの──。

※女性セブン2018年1月4・11日号

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