災いや大病に見舞われるとされる年齢が“厄年”。すでに身にまとった厄を落とすために神社で厄払いするときは、どんな流れになるのか。本誌“厄年記者”が、厄除け・厄払いで有名な神社を訪れ、実際にご祈祷を体験した。
記者が訪れたのは、創建から約800年、江戸城の鎮守として徳川家が崇敬した東京・赤坂の日枝神社。
こちらの神社が“厄除け”で知られるのは、日枝神社の神の使いの像“神猿(まさる)”が由縁。“魔が去る”との語呂合わせから、古来、厄除けの信仰を集めてきたのだという。
徳川家康もお払いしたかもしれない格式ある神社とあって、なんとなく強いパワーを感じる記者。
この日は祈祷受け付け開始の9時に境内へ。清々しい空気の中、まずは拝殿を前に、「二拝・二拍手・一拝」で神様にご挨拶。その後、中庭にある授与所で受け付けを済ませ、境内右手奥の山王夢御殿内にある待ち合わせ室へ。予約の必要がない気軽さがいい。
この日の参加者は、スーツ姿の男性2人と上品なワンピースの女性。記者も含め、全員正装だ。厄払いは神様に“会う”儀式なので、正装で訪れるのがおすすめ。その方が、気も引き締まる。
5分程で案内があり、祈祷をお願いした人たち全員で山王夢御殿へ。まず神主さんが、白い紙が房のようについた“おおぬさ”で私たちの穢けがれを払う。それから祝詞を奏上し、笙しようや笛の演奏。最後に巫女さんが神楽を舞う。私たちも神主さんの声掛けとともに「二拝・二拍手・一拝」を行う。緊張したが、難しい作法を覚えていく必要もなかった。
静謐な儀式はまさに非日常。身も心も洗われた気がした。