そして実際に米国企業が海外に留保していた資金がアメリカ本土に戻ってきた場合、それが「米ドル買い」の材料になることが考えられます。
それはなぜか。米国企業が他国に留保していた資金をアメリカ本土に戻す場合、米ドルを買う必要があるからです。
例えばヨーロッパで利益を上げてその利益をヨーロッパの国に留保している米国企業は、アメリカ本土に資金を戻す場合、「ユーロ売り・米ドル買い」を行います。日本で利益を上げてその利益を日本に留保している米国企業は「円売り・米ドル買い」です。
そうした理由から、税制改革法案が来年から施行されれば、それが米ドル買い要因になると想定されるわけです。
増えた税収の使い途は?
ただ、税制改革によってアメリカ本土に資金が戻り、アメリカ政府の税収が増えたとしても、「その資金を何に使うのか?」ということが1つ焦点になります。