しかし、カンボジアの場合は、「セント」に値する部分をリエル紙幣でくれるのです。その時、「1ドル≒4000リエル」という計算をし、80セント分は100リエル単位で切り上げか切り捨てをし、リエル紙幣でくれるのです。
レジがすでにそういったシステムになっていますし、レジにそのシステムが導入されていなかったとしても基本的には「1ドル=4000リエル」で若干の為替の差は無視して電卓で計算し、「セント」単位のお釣りはリエル紙幣で受け取ります。
買い物を続け、こうしたリエル紙幣が貯まった場合は、これを使って買い物をすることも可能です。ジュースを1本買ったりする場合は、リエルの紙幣が十分に通用します。バーガーキングやKFCのようなファストフード店でもリエル表記はあり、201800Rなどと書かれています。この場合、201800リエルを払ってもいいですし、5ドル+1800リエルを払ってもいい。6ドルを支払って2200リエルのお釣りをもらってもいい。
換金はどこでするのがお得?
「1国2通貨」といえば、なかなか複雑怪奇でどうすりゃいいの? と最初はビビっていたのですが、すぐに慣れました。しかしながら、カンボジア人からすればこの状況はどうなんですかね……。
リエル紙幣には国王の肖像やらアンコール・ワットといった国の誇りともいった施設が描かれています。それがあくまでも米ドルのおまけとばかりに使われている。様々な店や寺等の募金箱にはリエル紙幣が価値の少ないもの、とばかりに入れられている。
まぁ、外国人が余計なことを言っても仕方がないのですが、私自身、もし日本で米ドルが流通し、アメリカの景気に左右されて物価が上がったり下がったりしたら途端に「我が自治権はどうなっているのだ!」なんて言いたくなるかもしれません。