日経平均株価は大発会の1月4日から3連騰し、26年ぶりに2万3849円の高値を付けた。投資家たちはすでに“その先”を見据えている。
ネット証券大手のマネックス証券は昨年11月の会見で「2018年度中の日経平均3万円」という見通しを発表した。まだ大きな開きはあるが、これは“営業スピーチ”と見られていない。
今年元旦の毎日新聞インタビューに応じた経団連の榊原定征・会長は、「日経平均株価が一説には2万5000円とか3万円をつけるという話もある。どこまでいくかわからないが、米国はじめ世界経済も拡大基調が続いている」とした。財界のトップですら、「日経平均3万円時代」の到来を念頭に置いている。
だが、市場が大相場に沸き立つ一方で、「いずれ急落するのではないか」と警戒して投資に踏み出せない人も少なくない。
とくにバブルとその崩壊を社会人として経験した50歳代以上の層にそうした傾向が顕著だ。
無理もない。あのバブル経済のピークに3万8915円(1989年12月)の最高値をつけた株価がその後20年間にわたって下がり、5分の1の7054円(2009年3月)まで落ち込んだのだから、つい疑心暗鬼になってしまう。