日本の株式相場は、現在の日経平均株価2万3000円台から「3万円」への上昇がはっきり見えてきた。上がってからでは遅い。それが投資の大原則だ。ならば、「上がり切る期間」を見定め、その間に確実に資産を増やしていくという考え方こそ、「資産運用の新常識」といえる。
ファイナンシャル・プランナーの森田悦子氏は「現役世代もシニアも、株を持たないことのリスクを考えるべき」と語る。
「シニア世代を中心に、退職金などの保有資産を“安全だから”と預貯金に回している人がほとんどです。しかし、定期預金の金利は大手銀行で年利0.01%程度。1000万円貯金しても利息は1000円に過ぎません。
家計を考えると、今後年金は減額される可能性が高く、税金や社会保険料は上がり、消費税率も上がる。収入が減り、支出がどんどん増えていく中で、金利がゼロに近い預貯金が果たして最適な運用先といえるでしょうか。“不動産は資産として残るから”とアパート経営する人もいるでしょう。しかし、少し便が悪い物件は経営に行き詰まることも。リスクを取って運用するなら株の方が手軽です。資金を分散せず、全額預貯金している方がリスクは高いのでは」