最近マクドナルドの好調さとモスバーガーの失速が経済ニュースとして話題になっているが、ハンバーガーチェーンの中でも異彩を放っているのが「フレッシュネスバーガー」だ。今では166店舗を構える規模になったが、東京都渋谷区には「1号店」が今も雰囲気たっぷりに佇んでいる、とネットニュース編集者の中川淳一郎氏は語る。フレッシュネスバーガーの楽しみ方とはどんなものか。
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1992年に誕生したフレッシュネスバーガーの1号店は東京都渋谷区富ヶ谷にあります。東大駒場キャンパスの裏にあるのですが、初めて行ったのは東大生の友人女性が「すごいおいしいハンバーガー屋さんがあるんだよ! 行こうよ!」と誘ってくれた時のことです。当時、ハンバーガー店は日本ではマクドナルドとロッテリアとドムドムバーガーとモスバーガーしか行ったことがなかったのですが、「フレッシュネスバーガー」という響きは「野菜がいっぱい入ってるのかな?」みたいな妙な期待感を抱かせてくれました。
その時は1994年に開催されたFIFAワールドカップアメリカ大会の頃でした。マラドーナが突然ドーピングで追放されたり、韓国がドイツに3-0で負けていたのにファン・ソンホンとホン・ミョンボが立て続けにゴールを決め、「あわや」というところまで追いつめたこと、カメルーンがめちゃくちゃ強かったことなどを思い出します。とにかく連日暑く、エアコンのある場所に行きたかった我々としては、ハンバーガーの店で涼むことはナイスな提案でした。
そして食べたフレッシュネスバーガーですが、野菜が多い! ポテトはマクドナルドやロッテリアの細いタイプではなく、ザク切りの皮付きのやつではありませんか! いやぁ、これは嬉しい!