女性アイドルグループのCDというと、投票券や握手券などの特典目当てに買われることが多いというイメージであり、CDのみが大量に不法投棄されるという事件もあった。しかしその一方で、一部の女性アイドルグループのCDにはプレミアがついているという。女性アイドル事情に詳しい、フリーライターの大塚ナギサ氏はこう話す。
「たとえばBABYMETALや私立恵比寿中学、でんぱ組.incなど、現在トップアイドルとなったグループがブレーク前にリリースしていた作品がプレミア化するケースが増えています。主に初回限定盤やライブ会場限定で販売されていたもので、現在は入手困難となっているCDが、中古レコード店やネットオークションにて、高値で取引されています」
実際に東京都内の某中古レコードショップに行ってみると、BABYMETALのファーストアルバム『BABYMETAL』(2014年2月発売、税別定価3800円)の初回限定盤(CD+DVD)が7560円で売られていた。同じくBABYMETALのシングル『イジメ、ダメ、ゼッタイ』(2013年1月発売、定価1800円)の初回限定“D”盤は7776円。ライブ会場と一部店舗の限定販売だったBiSとでんぱ組.incのスプリットシングル『でんでんぱっしょん/IDOL』(2013年10月発売、定価1000円)の未開封品は4320円だった。
ヤフオク!を見ると、さらに様々な女性アイドルグループのプレミアCDが出品されている。たとえば、私立恵比寿中学の『エビ中のユニットアルバム 青年館盤』や『エビ中のユニットアルバム サンプラザ盤』(ともに2013年3月発売、定価1500円)は、入札はないが4000円ほどの価格で出品されている。
「アイドルといえるかどうかは難しいところですが、Little Glee Monsterがデビュー前に限定発売したプレデビューミニアルバム『Little Glee Monster』(2014年3月発売、定価1500円)は、一時期かなりのプレミアがつき、数万円で取引されていました。そういった状況もあって、2016年に収録曲を増やした復刻盤も発売されたのですが、オリジナル盤は今でも2万円から3万円くらいの値がついています」(大塚氏)