プレミア化は一時的なもの?
市場に出回っている数が少ない人気グループの初期の作品にプレミアがつくのは、ごく一般的なこと。しかし、女性アイドルグループのCDについては、少々事情が異なるケースもあるという。前出の大塚氏はこう話す。
「会場限定CDなどは中古店やネットオークションなどでしか入手できないので、プレミア価格になってしまうのは仕方ない部分があります。しかし、一般流通されていた初期の作品については、CDショップを探したら意外と定価で売られているというケースも少なくありません。女性アイドルグループの人気は都心部に集中しているので、地方都市のCDショップでは売れ残っていることも。旅行で行った先のCDショップなどをチェックすれば、意外なお宝に出会えることが結構あります」
また、女性アイドルCDのプレミア化は、一時的なものである可能性も高いという。
「古いロックのレコードがプレミア化しているケースは、長年にわたってその価値が保ち続けられているからで、市場に出回る量が減って値上がりすることがあっても値崩れすることは少ない。一方、女性アイドルグループのCDの場合は、今後その人気がどれくらい続くかも不明で、必ずしも需要が安定しているとは言い難い。もしかしたら、数年後には人気が下がってしまって、ファンが初期の貴重盤を手放すかもしれない。
そうなると、自然と価格は下がっていく。グループの人気が上昇するタイミングで、初期の作品への需要が一気に高まるというのが一般的で、人気が定着すればその需要も落ち着くはずです。つまり、今のプレミア価格がピークとなる可能性は高いでしょう。1~2年くらいでプレミア価格も落ち着くと思います」(大塚氏)
どうしてもほしいアイドルグループのプレミアCDが売られていた場合、値段が下がるまで待つという手もあるかもしれない。