中川淳一郎のビールと仕事がある幸せ

バブル時代を嬉々として語るオッサンのみっともなさ

大人になった頃、いわゆる「ディスコ」は消えていた…(写真はイメージ)

 日経平均株価が26年ぶりの高値をつけ、「OK!バブリー」が決め台詞の平野ノラのブレイクなどもあり、いわゆる1980年代後半~1990年前半の「バブル時代」に再度注目が集まっているが、バブルの話題に対して複雑な感情を抱くのというはネットニュース編集者の中川淳一郎氏だ。理由は、「あまりにもオッサン・オバサン連中が当時を美化している姿が後ろ向きに見えたから」という。中川氏が綴る。

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 私は1973年生まれで、バブル崩壊後の1993年に大学に入り、1997年に広告代理店の博報堂に入社しました。広告代理店を舞台にした漫画『気まぐれコンセプト』的風景が本当に展開されていた会社だったのに驚いたのですが、とにかくその頃、30歳以上の社員からバブルの時期の仕事のやり方についてイキイキと語られ、それがあまりにもクドいので「もういいよ!」と内心思っていました。基本的に「バブル文脈」で語られる内容には、以下の気持ちが含まれていたのです。

・自分達は空前絶後の面白い時代を過ごした過去があるんだぜぇ~
・広告業界がとにかくイケイケでダイナミックな時代の一員として、その動きを牽引したという自負があるんだぜぇ~
・お前達は大学入った時にはすでにバブル崩壊し、ロクなもの食ってないから舌が肥えてないんだろぉ~
・お前ら「経費使い放題」「残業代青天井」って言葉知らないだろぉ~
・ボディコンとかワンレンとかのセクシーおネエちゃんをお前ら実際間近で見たことないだろぉ~

 まさにスギちゃんのごとき口調で様々な伝説を語られたのでした。なんというか、「世の中全員ヒルズ族」的な大袈裟な話ばかりをされたのです。

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