定年を機に生命保険の見直しは必須だが、早急な解約は控えたい。中でも注意すべきは「お宝保険」だ。ファイナンシャルプランナーの鴇巣(とうのす)雅一氏が解説する。
「1980~1990年代のバブル期に販売された生命保険の中には、保険料が割安で予定利率が5%を超える『お宝保険』が多い。そうした保険の予定利率は現在も契約時のまま維持されます」
低金利が続いて利回りが1%を切る現在からすれば、5%超の利回りはまさに宝。実際、死亡保障1000万円の終身保険(月額保険料8500円、利回り5.5%)に30歳で加入した場合、65歳で解約すると受け取る金額は457万1000円で解約返戻率は128%だが、75歳で解約すると受け取る額は625万円。返戻率は175%に跳ね上がる。
バブル期に結婚し、「妻に求められるままに生命保険に加入した」という人は多いだろう。契約先の保険会社に問い合わせれば、思わぬお宝に遭遇するかもしれない。
※週刊ポスト2018年2月9日号