「暴落時に強い銘柄の条件は大きく3つ挙げられます。まずは【1】『業績がよくて割安な銘柄』。一時的な下落に巻き込まれても、すぐに業績に見合った株価水準への上昇が期待できるので、右往左往せず、台風が過ぎるまでのわずかな時間を待っていればよい。
次にもともと業績悪化などの悪材料で売り込まれて底打ちし、横ばいを続けているような【2】『これ以上は下がりにくい銘柄』が挙げられます。
そして配当利回りが年3%以上といった【3】『高配当株』も下落局面に強いとされます。株価に対する配当金の割合を示す配当利回りは株価が下がるほど上がるため、下落するとむしろ魅力が増して買われるため、すぐに値を戻すのです」
坂本氏の分析をもとに、具体的に強かった銘柄を見ていく。
【1】は先のトヨタやソフトバンク、資生堂がそうだが、中小型株では割安銘柄として積極的なM&Aで外食業界で存在感を増すコロワイド(東1・7616)などが堅調だった。
【2】はSUBARU(東1・7270)が挙げられる。株価3500円付近を下値抵抗線にして、日経平均が暴落中の9日には3781円まで上昇し13日には一時3800円台をつけている。昨年、無資格検査が発覚したことによる暴落からの回復途中という条件付きではあるものの、株価を見る限り、悪材料が出尽くして今後に期待が高まっているといえそうだ。