確定申告をしないのは「見えない税金」を払っているのと同じこと。収入が少ないから関係ない、とやり過ごせば国の思うツボだ。「面倒臭い」「たいして戻ってこないだろう」という先入観は捨てたほうがいい。わずかなポイントさえ押さえれば、簡単な準備と手続きで今からでも予想していた以上の金額を取り戻せる。
収入が年金だけの高齢者は、多くの場合、確定申告で税金が還付される。『年金生活者・定年退職者のための確定申告』の著者で税理士の山本宏氏が語る。
「『家族の病院代などの医療費』『生命保険料』『地震保険料』の3つは年金の税額計算には含まれていません。だから確定申告すれば税金が還付される可能性が高い」
ただし、所得税を払っていない人は還付はできない。迷っているなら、何はともあれ、2か月ごとに送られてくる年金振込通知書(葉書)を見てほしい。
その中に〈所得税及び復興特別所得税額〉の欄があるはずだ。金額がゼロでなければ、申告の準備を始めたい。