「年金振込通知書にある額面は変わらないように見えても、この間、源泉徴収される税金が増え、社会保険料も年々上がっている。年金生活者は真綿で首を絞められるように支給額を減らされているのです」
そして今年1月、厚労省は物価が上昇しているにもかかわらず、「現役サラリーマンの賃金が下がっている」という理由で4月からの年金の支給額を据え置くことを決めた。「年金は物価に連動するからインフレに強い」と言い続けてきたが、その約束を反故にしたわけである。
物価が上がって年金額が増えなければ、当然、高齢者の生活は苦しくなる。安倍首相はことあるごとに「サラリーマンの給料は上がった」と宣伝しながら、高齢者には「現役世代の給料が下がっている」と年金を実質カットしているのだ。
※週刊ポスト2018年3月9日号