大人になって、友人と会うとなれば、もっともオーソドックスなのが飲み会や食事。しかしここでほんの少し、友人と会う時のことを思い返してみて欲しい。いつも“誘う側”と“誘われる側”が決まってはいないだろうか? 友人関係において、ぞれぞれのポジションが固定化することは悪いことではないが、誘う側、誘われる側には相応のマナーがあるはずだ。
「基本的にいつも声を掛ける側」というTさんは、40代半ばにして、いまだに週1ペースで学生時代の友人と遊んだり飲んだりするという。比較的時間の自由が利く仕事のTさんは、時間が空くと友人に連絡を取り、とりとめのない世間話を肴に酒を酌み交わしている。友人にも都合があるので、誘いを断わられるのはしょっちゅうだが、時には不愉快な思いをすることもあるそうだ。
「一番イヤなのが、来るか来ないかを答える前に、『誰が来るの?』と聞いてくる人です。聞かれれば誘ったメンバーは伝えますが、中には明らかにメンバーを聞いてから断る人もいます。私としては、これはとても不愉快です。逆に『○○が来るの? じゃあ行く』と答える人もいます。これって『お前だけならイヤだ』って言っているのと同じことですよね?
それから、断るのは全然構わないのですが、言葉ぐらいは選んで欲しいものです。『ゴメンね』の一言もなく、『今日は帰る』『今日はパス』『見たいテレビがある』などと言われると、今後誘う気は失せます。
また、複数の人間に声を掛けると、かなりの確率で『行けたら行く』という返信をする者がいますが、その時は速やかに来ないものと判断し、『じゃあまた今度ね』と返します。来るか来ないか分からない者のために席を確保するのは、お店にも申し訳ないですし、そもそも『行けたら行く』と言って来る人はほとんどいません」