大口の資金が新規で入ってくるタイミングは?
続いて、今後日経225がどのように動くと想定されるか、私の考えをお伝えします。1つポイントになるのは、やはり3月の「配当」でしょう。
3月27日までの買い玉1ロットに対し、約1万3000円の配当金が3月28日に支払われますので、それが1つの「買い材料」になり得ます。また、売り玉は、同額支払いとなるので、この仕組みが分かったうえで売り玉を多数保有している方は、配当日までに買い戻し決済をすることでしょう。
ただ、配当が支払われる3月28日以降から4月上旬にかけての日経225の傾向については、大口の動きがポイントになると考えられます。
大多数の日本の大企業(大口)は3月に本決算を迎えるので、3月28日に配当金を受け取ったら3月31日までの間に、決算対策としてすぐに買い玉を決済してしまうことも想定されます。それが下落材料になる可能性も考えられます。
そして例年の傾向から言って、4月中旬くらいまでは押し目が続きやすくなります。なぜでしょうか?
大口は4月の中旬あたりに新規で入ってくる傾向があるからです。
基本的に大口の資金は4月1日からすぐに入ってくるものではありません。大企業になればなるほど、運用担当者は独断で運用方針を決めることができないことも多いからです。
4月に入り、運用担当者が年間の運用方針を決めたら部署のトップの人間などにその方針を承認してもらい、印鑑を押してもらって初めて運用開始です。承認をもらうまでには大抵の場合、1週間から10日程度はかかるケースが多いようなので、4月中旬くらいまでは大口の資金が入って来にくく、押し目を形成する傾向がある、というわけです。