また2023年にはローザンヌ条約が期限を迎えるので、それに伴いトルコが石油採掘を始め、経済が活性化することで、トルコリラの買い材料になることも想定されます。
もちろん、売り材料が無いわけではありません。直近で言えば、例えば大手証券会社の投資信託の中には、トルコリラ債が組み込まれているものもあり、3月の決算に合わせてそういったものの売りが出る可能性もあり、それがトルコリラの売り材料になることも考えられます。
ですから、上昇の方向へ動き出すまでにはまだ時間がかかるかもしれません。しかし、ここに紹介した買い材料とテクニカル分析を元に考えれば、長期的にはトルコリラ円相場は上がっていくのではないか、と考えています。
これを読まれても、それでもまだ下落を心配される方もいるのではないかと思いますが、例えば「資金100万円に対して6ポジションまで」などという資金管理のルールを厳守したうえで、テクニカル分析によってしっかりとエントリータイミングを見極めることができれば、今の相場を大きな利益に変えられることが可能だと私は考えています。
それぞれのトレーダーがどの通貨ペアでトレードしても自由ですが、相場のことをきちんと学び「チャンス」と「リスク」を適切に判断されることを願ってやみません。
【PROFILE】池辺雪子(いけべ・ゆきこ):東京都在住の主婦。若い頃から株や商品先物投資を学び、2000年からFX投資を始め、これまでに8億円以上の利益をあげている敏腕トレーダー。2007年春、脱税の容疑で起訴、同年夏、執行猶予刑が確定。その結果、所得税、延滞税、重加算税、住民税、罰金(約5億円)を全て即金で支払う。2010年9月に執行猶予が満了。現在は自らの経験をもとに投資、納税に関するセミナー、執筆活動を行っている。トルコリラ/円、ドル/円、他通貨、日経平均株価などの値動きに関する詳細な分析を展開する「池辺雪子公式メルマガ」も発信中(http://yukikov.jp/)。