3月はトルコリラ円相場の下落基調が続いた。トルコリラ円をトレードするFX(外国為替証拠金取引)トレーダーの中には、不安を感じている人も少なくないかもしれない。そこで今回は、FXのカリスマ主婦トレーダーとして知られる池辺雪子さんが、トルコリラ円トレードにおけるテクニカル戦略と心に留めておくべきことを紹介する。
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少し前の話ですが、3月13日、トルコで「選挙改革法案」が可決されました。その内容はエルドアン大統領にとって都合の良いものでした。ますます大統領の独裁制を強める内容でした。それに対して野党などエルドアン大統領の反対勢力が反発を強めました。そしてその状況が嫌気されてトルコリラが売られた、との報道がありました。
こういった報道を見て不安に思うトレーダーは少なくないでしょう。ただ、私からすればこういった材料はそれほど重要ではありません。知らないよりは知っておいた方が良い、くらいの感覚です。
私にとって大切なことはチャートに従ってトレードすることです。もう少し具体的に言うと、例えば「この価格を割り込んだらこの価格まで下落するだろう」ということをきちんと見極めることが大切です。
この考え方はフィボナッチ・リトレースメントの見方にも通じますが、相場にはポイントとなる価格があり、例えば下落相場ならポイントとなる価格を割り込むかどうかをきちんと確認し、割り込んだら次のポイント価格を意識する、と考えて実際に私はトレードをしています。
トルコリラは高金利通貨ですから、あまり売りから入りたくはありませんが、ポイントとなる価格を割り込んだら短期的に売りを入れて利益を獲得することも可能です。ちなみに値幅観測法では、原稿執筆現在、V計算値の価格計算での推移となっています。