昨今の日本株の売買動向を分析すると、かつては見られなかった傾向が出ている、というのはカリスマ主婦トレーダーとして知られる池辺雪子さんだ。それはいったいどういうことなのか。日本株の売買に関する資金の流れの変化について、池辺さんが解説する。
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日本株の相場における資金の流れに関して、昔と今とで「ある変化」が生まれていることに、気づいているでしょうか?
バブル絶頂期の頃、日経平均株価は最高値3万8957円まで上昇しましたが、その頃に、大量に日本株の現物株を買った方も大勢いらっしゃいました。
ところがご存じの通り、その後バブルが弾けて日経平均株価の相場は下落します。結果、含み損を抱える方が続出し、私の周りでも例えば2000万円の資金が、ただの100万円になってしまっていた知人もいました。
そして、含み損が膨らんでも「こんな安い価格でロスカットするのは悔しい」ということで、仕方なく長期にわたり塩漬け株を保有し続けていた方も多かったようです。動かせる資金が無く、身動きがとれない状態ですね。
一方で外国人投資家の動向を見ると、例えばリーマン・ショックで下落したところをしっかりと買っていました。そして外国人投資家の買いが日経平均株価の上昇に繋がったわけです。
資金が塩漬けになっていて動けない状態の日本の個人投資家が多い中、外国人投資家が買う、という構図が過去にあったのです。