買い物客でごった返す東京・新宿のファストファッション店。仕事帰りの主婦・玉川明日香さん(40才)は、同世代の“女友達”に春物のブラウスを手渡し「シャーベットカラーを合わせたコーディネートがお似合いですよ」などとアドバイスしている。すすめられた“女友達”は嬉しそうな表情を浮かべながらレジへと向かった。
実はこれ、友人同士の単なるショッピングではない。玉川さんにとっては大切な“お仕事”だった。
彼女は損保保険会社代理店で営業事務として勤務するワーキング主婦。昼間の仕事を終えた後、帰宅するまでの空いている時間や土日祝日に、色彩検定の資格を生かした「パーソナルカラー診断&コーディネート」を“副業”としている。
ネットを介したマッチングサービス『タイムチケット』を利用して仕事のオファーを受けている玉川さん。『タイムチケット』とは、自分の時間を売りたい人と誰かの時間を買いたい人を繋ぐマッチングサイトで、彼女はこのサービスを使って「自分の空き時間」と「スキル」を売って、副収入を得ていた。玉川さんが言う。
「1回2~5時間の副業を月3~5回行っています。平均で1か月2万~3万円程度の収入があります。本業もありますので、このくらいのペースがちょうどいいんです」
このように“家事の合間”“子育ての合間”のちょっとしたスキマを利用して働く“ちょい稼ぎ”が主婦パートの新潮流となっている。