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「たかが香港で…」 富裕層妻のマウンティング合戦は夫の駐在先も標的に

「たかが香港」「しょせんアジア」とマウンティング

 女性同士のマウンティングは、ハイクラスになっても繰り広げられている。高収入世帯が数多く暮らす港区麻布界隈に住む「麻布妻」たちの実態を知ると、それがはっきりと浮かび上がってくる。「夫の仕事」「乗っている車」「着ている服のブランド」「住んでいるマンション」……麻布妻のマウンティングのパターンは多岐にわたるのだ。夫は外資系金融勤務で年収数千万円、小さな子供を持つアラサー美人主婦ライターで「麻布妻」の1人である高木希美氏は、「駐在先」でママ友を“格下”と位置づけるパターンに遭遇したという。高木氏がリポートする。

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 ある時、同じ幼児教室の智子さん(仮名、以下同じ)がご主人の仕事の都合で香港に転勤することが決まりました。

 お子さんはまだ1歳。智子さんは旅行以外で日本を離れた経験がなく、不安と引越し準備で大変そうでした。

「海外で子育てってどんな感じだろう?」

 智子さんはもともと港区出身、幼稚園から大学まで私立。結婚後も港区に住んでいるため、実家から遠く離れたことがなく不安なようで、駐在経験のあるママさんに話を聞くなどして入念に調べていました。

 そこにマウンティングし始めたのは、やはり麻布妻の亜紀さんです。亜紀さんはご主人がイギリス人で、お子さんがハーフなので、ハーフの子を持つママ友ネットワークも広く、海外駐在経験者のママを智子さんに紹介していました。

 智子さんも、最初はそんな亜紀さんの親切に素直に感謝していたのではないでしょうか。謙虚に亜紀さんの話を聞いていました。しかし、徐々に亜紀さんは“上からに目線”に変わり、アドバイスはいわゆるクソバイスになっていきました。

「シッターかメイドが当たり前だよ? メイドに子供任せて自由にのびのびできるよ。羨ましいわー。ま、うちもイギリスの旦那の実家に帰ったときは、旦那実家のお手伝いさんに何でも頼んでるけど」

「むこうって自炊の文化もなさそうだし、楽しかないよね。自炊しないで優雅に暮らせばいいよね。ま、私もお手伝いさんに料理作ってもらってるけど」

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